PET-CT
PET(Positron Emission Tomography)は陽電子放射断層撮影といい、新しいがん検査方法の一つとして注目されている検査です。微量の放射線を出す薬を注射し、その分布を画像にすることで、がんの早期検出や転移、再発の有無、がんに対する治療効果の判定や、従来の検査ではわかりづらかった病巣の検索に有効な検査です。
Discovery IQ 2.0e の特徴
2023年12月に、PET-CT装置を更新しました。
呼吸による体動補正(Advanced MotionFree)
人間は常に呼吸運動をしていることから、どうしても特定の部位では画像にブレが生じます。このブレに対して補正・適切なデータ収集時間の自動的計算を行い、これまでは検出できなかった小さな病変部位も明瞭な撮影を実現します。
画質と定量精度の向上による治療判定効果の信頼性向上 (Q.Clear)
得られるPETの積算データは、回数を重ねるごとに本来の検出数値に近づけることができますが、その分ノイズが増えるため読影には向かない画像になります。Q.Clearは独自のアルゴリズム(ベース画像のノイズを抑えながらPET画像のエッジを残す設計)のため、画像のノイズを抑えながらも病変部位を明瞭に映し出すことができます。
検査時間の短縮により、患者さんの負担が軽減
効率的なワークフローの実現により患者さんの撮影待機時間が短縮されるため、精神的・肉体的なストレスも軽減されます。
PET-CTで得られる画像例
薬剤が集まる様子を撮影するPETと臓器の形状を撮影するCTを組み合わせ、一度の検査で両方の画像を重ねて表示することで、診断精度が向上します。
※画像は旧装置での撮影によるものです
検査の流れ
- 検査前日
夜21時以降はお水以外の飲料水・食べ物の摂取を控えてください。 - 検査当日(検査前)
朝食を控えてください。検査薬を注射後、専用のお部屋で、1時間安静に過ごしていただきます。 - 検査
撮影は約30分で終了いたします。
保険適応について
健康保険の適用を受けるには、いくつかの適用条件が必要となります。保険適用となる場合は、他の診療と同様に被保険者3割または1割負担となります。適用外の場合は自費診療の扱いになります。詳しくはご相談下さい。
PET検査
- 悪性腫瘍(早期胃がんを除く)
- 悪性リンパ腫
- 血管炎
- 難治性部分てんかんで外科切除が必要とされる患者さん
- 虚血性心疾患による心不全のうち、心筋組織のバイアビリティ診断または心サルコイドーシスにおける炎症部位の診断が必要とされる患者さん
PET-CT検査
- 悪性腫瘍(早期胃がんを除く)
- 悪性リンパ腫
- 血管炎
- 難治性部分てんかんで外科切除が必要とされる患者さん
委託検査・PET検診
当院は、地域がん診療連携拠点病院として、他の医療機関さまからの委託検査や、健診センターでのPET検診も行っております。